2007年月号(通巻第701号)
特集 増える校内暴力からの脱出──安心できる教室を作る

最新号表紙

表紙絵/渡辺かつし(横浜市・小学校3年)「桜の木の下で遊んだよ」
(指導/今給黎博子)

特集の主旨

 小学生の校内暴力が年々増加しています。今回は、「暴力問題」から見えてくる子どもたちの心の問題を解きほぐし、そんな子どもたちに寄り添いながら、仲間とともに乗り越えてきた実践を中心に掘り起こしました。年度の初め、学級づくりの最初の一歩を応援したいと思います。

もくじ

表紙の絵 指導/今給黎博子

グラビア/生き活き輝け子どもたち──小川修一先生学級の一日

おや・おや 中森有理「『11の約束』と和光の会」の取り組み

北から南から/私もひとこと 金田一清子
若い人と共に──今こそ「本物の教育」とのであいを

シリーズ/学校教育法とわたしたち/第1回 中野 光画期的だった学校教育法の成立

連載/いっしょに生きようぜ!/第一回 金森俊朗「不幸だ」なんて言わないで

連載/小さな島の編集室から/第1回 那須田 稔地域に根ざす出版社を

連載/らららのあらら日記/第1回 寺本ららら

特集/実践1 加納美保安心して自分が出せるクラス作りを

特集/実践2 山本みのる「荒れ」まくった教室に見えてきた微かな光

特集/コラム・ちょっと言わせて 木賀千佳子「デートDV」って?!

特集/論文1 大和久 勝「荒れる子どもたち」に寄り添う指導を

特集/コラム・ちょっと言わせて 気分はハッピー模索する日々ですが……

特集/論文2 加藤 理子どもの暴力と児童文化の可能性

特集/コラム・ちょっと言わせて 小学校教師私学受験がもたらす子どもの荒廃

実感のある学びをつくる授業 北山ひと美
せまくて、いごこちがよくて、でてくるとききゅうくつ
──出産体験で実感する?わたしのたんじょう?──

研究部/子どもとともにつくる生活教育の実践 岸 康裕
モハマド君の目になって世界を見つめる──戦争と平和を考える(6年生社会科)
研究部コメント
田辺基子

今月のうた 繁下敏子/『いちべぇさんが』
みてきいてよんで
信田恵美子
『中学生編私の居場所はどこ?──保健室で受けとめた子どものサイン』
子どもの本棚
福島英子/私のお薦め/?映画に描かれた子どもの姿?第二弾
読者のひろば/事務
局だより
次号紹介・編集後記


編集後記

 この特集を組んだとき「一体どれだけの事例があるか」と不安だった。とんでもない。いただいた原稿に目を通す。「くそばばあ」「意味わかんねえ」「ぶっころしてやる」「死んじまえ」「死んでやる」こんな言葉に全国何人もの教師が、子どもたちがさらされて、今日も教室で学んでいる。

 読むだけで心が痛む。「私は今日3回殺されたわ」教員室に戻ってきて同僚がポッと口にだす。「今日学校でね。わたし髪の毛引っ張られた」家に帰った子どもが話す。そのときどのように話が受け止められているか。

「たかが子どものいうことだ。そんなことに負けててどうする。ぐっと言わせてやれ」
 再生会議の言い分「毅然とした対応」を台詞にしたらこんな風になるだろう。その方向ではない、荒れている子ども、おびえている子ども、そういう子どもともう一度向き合うことを伝えてくれている浅見実践。大和久論文。

 どうしてこんな言葉を覚えてしまうのだろう、どうしてこんな行動をとってしまうのだろう。子どもを分かってあげたい。そして次の展開をしっかり方向付けたい。そんなことにヒントを与えてくれる加藤論文。

 3月3日の東京大会プレ集会で金田一先生が話されたこと。「困った子は困っている子」「対応に苦心する親は、本当は子育てに悲しみ苦しんでいる親」──私たちはこの方向を向いて次の道のりをさぐる。この号が一人でも多くの教室、家庭で苦しむ子どもたち、大人達に届くことを祈ってやまない。

(Y.Y.)