2006年11月号(通巻第696号)
特集 自らを語れない子どもたち
──心が通い合う表現力を育てる──

最新号表紙

表紙絵/杉山みお(横浜市・小学校4年)「朝食の手伝い」
(指導/今給黎博子)

特集の主旨

 今月の特集では、様々な場面での子どもたちの「自己表現」を捉えなおしたい。そして、心を解き放し、豊かに人と関わり、深く考え合うための「ことば」が生き生きと交わされている生活がみえる実践を掘り起こしていきたい。

もくじ

表紙の絵 指導/今給黎博子

グラビア/南北コリアと日本のともだち展──日本と朝鮮半島を絵でつなぐ試み

おや・おや 五十鈴理佳「地域のオバサン」だからこそ見えること

北から南から/教育情報 富山泰正二学期制を白紙撤回させた取り組み

シリーズ/日本国憲法と私たち/第8回 山本ケイ子「憲法」のなかで育つ

連載/教師誕生の記/第八回 木村勝保山なみサークルと若き教師たち

連載/教育してます?II/vol.8 内田春菊

連載/らららとラララン/第8回 祖父江真奈

特集/実践1 石丸 進表現し始める子どもたち

特集/実践2 浅川陽子生きて働くことば

特集/実践3 陣内 瑶私の「自己表現力」はどうやって身に付いたのか?

特集/論文1 田中仁一郎
生活が表現を育てる──教師にとって「自由作文」とは

特集/論文2 福田三津夫ことばとこころの受け渡し

実感のある学びをつくる授業 金田一清子
仲間の中で子どもは育つ──詩を書き読み合うことで育ち合う子どもたち

研究部/子どもとともにつくる生活教育の実践 長尾直代
出会った人が教育のパートナー──種は子どもの中にある
研究部コメント
中河原良子

今月のうた 繁下敏子/『千の風になって』
みてきいてよんで
西村 誠/『愛の教師──ペスタロッチーに学ぶ』
子どもの本棚
那須田稔/小さな島の編集室から
読者のひろば/事務
局だより
次号紹介・編集後記


編集後記

 集団登校の子どもたちの列が家の前を通ります。申し合わせたように無言で、静かです。いつ通ったか気をつけていないと分かりません。おしゃべりしたいこと沢山あるのではないかなあといつも不思議になります。

 今回の特集は「心が通い合う表現力」をテーマにしました。生活で綴る学び方を大切にして来た日生連では、「語り合い」は学びの重要な要素のはずです。その語り合いはどのような状況で可能になるのか、一つは「自由な表現」ということでさぐってみました。今回は日生連の仲間で、フレネ教育の実践研究家の田中さんに登場してもらいました。また演劇の側から福田さんの原稿がいただけました。

 もう一つは「表現したくなる」場はどのようにして出来るのかということ。これには教師側の学び合う空間作りが欠かせません。ひと言で言えば「自分を受け止める仲間がいるかどうか」、またそれを「確かめられる場があるかどうか」です。石丸さん、浅川さん、そして学んだ側からの陣内さんの報告を載せることが出来ました。

 切れてしまう子、疲れきっている教師。こんなステレオタイプの教室像を抜け出すきっかけの一つになればと思います。

(Y.Y.)