2006年月号(通巻第692号)
特集 「食」を学ぶ子どもたち

最新号表紙

表紙絵/おかべあゆみ(横浜市・小学校1年)
「夜にのったかんらんしゃ」
(指導/今給黎博子)

特集の主旨

 食の安全が話題になっていますが、子どもをとりまく食環境はどうでしょうか。決して安心できる状況ではありません。毎日のようにグルメな食事、手軽な食材、健康な食品等々宣伝され、何時でも何処でもインスタント食品、レトルト食品、コンビニ弁当などが手に入ります。このような食の環境は、子どもの食に対する興味や関心を喪失させることにつながります。

 こうした状況を何とかしようという動きもあります。学校給食で地域の産物を使って伝統的な食文化を伝える取り組み、子どもの身近にある食材に目を向け、それを調べ学んでいく取り組み等々です。今回の特集では、食を自分の生活のなかで捉え直し、子どもが主体的に学ぶ実践を紹介し、理論的に裏付けしていきたいと願っています。


もくじ

グラビア/食べる楽しさを子どもたちといっしょに 東京・和光鶴川幼稚園

おや・おや 野村正子「おばちゃん」として

表紙の絵 指導/今給黎博子

北から南から/私もひとこと 川上昌秀自分を見直すことの大切さ

シリーズ/日本国憲法と私たち/第4回 久田敏彦憲法・教育基本法の「品格」を守る

連載/教師誕生の記/第四回 木村勝保恩師ふかざわ・よしあきから学び継いだもの

連載/教育してます?II/vol.4 内田春菊

連載/らららとラララン/第4回 祖父江真奈

特集/実践1 澤田悦子居場所を広げ、生活を味わう子どもたちに

特集/実践2 藤田尚子食べる楽しさと様々に出会いたい

特集/実践3 星名久美子つくるよろこびと食べる楽しさを味わう

論文1 新村洋史子どもの自己形成と食教育の役割

論文2 雨宮正子教育としての学校給食を
──食育基本法、栄養教諭制度の導入をめぐって──

実感のある学びをつくる授業 高尾由紀
ひびけ歌声 とどけみんなの願い──木を通して見えてくる世界

研究部/子どもとともにつくる生活教育の実践 福原明美
保護者と教師と子どもを結ぶ心の架け橋・回覧ノート・学級通信
研究部コメント
本田 功

今月のうた/「地球パレード」 宮武孝太
みてきいてよんで/「未来って何ですか」他
北山ひと美
子どもの本棚/「青いクラゲを追いかけて」
和田 仁
事務局だより
次号紹介・編集後記


編集後記

 今月号のテーマは「食について」という日生連の生活教育では今まで取り上げたことのないものでした。ご期待に応えられる号になったでしょうか。

 ある日、かかりつけの歯医者にいって歯科医と「食事と虫歯」について話していて、「昔の子どもは虫歯が少なかった。今は虫歯のない子はめずらしい」という話を聞きました。その原因として、食品に糖分が多くなったこと、摂取量が多くなったこと、食習慣が乱れていることなどをあげていました。

 食が豊富で、何を食べるか何が食べたいかが容易に選択できる状況は食への関心を阻害する結果となります。鶏の足を4本描いてしまう子、町の魚屋さんが魚を捕ってくると思っている子、稲作農家の子どもが稲の花を見たことがないといった驚くような実態もあります。

 こうした子どもたちに食の大事さを伝えたいという取り組みは地道に進められています。食材を育てたり、調べたりして、子どもの主体的な取り組みをしている実践を参考にしていただければと思います。

(ST)