2004年1月号(通巻第662号)
特集 ● 学ぶ意欲を励ます学習評価
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表紙写真/岸 康裕(本誌編集委員)
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とびらのことば
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教育の評価は、子どもに学習目標への到達の事実を示すとともに、その子の課題を提示して学習意欲を励ますものでなくてはならない。しかし現実の「評価」はどのようになされているのだろうか?
「相対評価」への疑問はかねてから呈されていた。その所属する集団の中での相対的位置を示すものだから、集団が変われば評価も変わる可能性があるからである。2002年の指導要領の改訂から教科の評定が「絶対評価」で行われるようになった。問題があったから変更されたわけだから、「良くなった」と考えるのが普通である。しかし現場では「観点別学習状況」の評定とあわせて、新たな問題が指摘されている。 どうすれば子どもを励まし、学習意欲につながる本来の評価・評定になるのかを、本号では考えていきたい。 |
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もくじ
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特集/論文1 ● 田村真広
教育実践の質を高めあう評価──子どもと教師のつまずき論 特集/論文2 ● 梅原利夫 特集/実践1 ● 渡辺恵津子 特集/実践2 ● 今給黎博子 特集/実践3 ● 宮下 聡 総合学習・私たちの提案 ● 和田 仁
教育情報・北から南から ● 内藤良一 手仕事のある教室 ● 成田 寛 「教育、生活、宮沢賢治」/第10回 ● 三上 満 連載/第6回 ● 風吹ジュン リレー連載「今を子どもとともに生きる」/第70回 ● 浦島清一 連載「思春期の子育て」/第10回 ● 村瀬幸浩 私もひとこと ● 木村勝保 |
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編集後記
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子どもの1学期間の取り組みがどう通知表に結果として表されるのか。親も子も大きな関心事である。通知表に限らず教育の評価は学習目標への到達の事実を示すとともに、その子の頑張りを評価することも含めて課題を提示し、次への学習意欲につながるものでありたい。
梅原利夫さんの論文はとかく混同されがちな評価と評定の区別から説きおこし、現在までの教育評価政策の変遷をたどり、改善といいながらその実指導要領どおりにやることを暗に強制する現行制度への批判、さらにわれわれの側も教育評価の考え方とスキルを磨くことが必要と説いて明快である。 田村真広さんの論文もまた評価の本来の意味を取り戻すにはどうしたらいいのかの提言とさらに教師と学校ばかりが評価の対象となり教育行政を評価するしくみが想定されていない現状を突いている。 「指導計画」と観点別の「評価基準」づくりに忙殺され、提出すると指導要領通りであるかどうかがチェックされる。「これはもう『授業検定である』と宮下聡さんの現場からの苦悩に満ちた報告。少しずつの変更の行きつく先はがんじがらめの教育統制。憲法・教育基本法の改悪を視野にいれての動きとの呼応を強く感じるのは私だけだろうか。 そんななかで美術教師・今給黎さんは学校から文化や芸術を遠のけ、子どもの感性や感覚を粗雑なものにしかねない現行指導要領に抗した実践。渡辺恵津子さんは「子どもを励ます評価は、子どもを真ん中に据えなければならない」と言いきって1年生の子どものリアルな姿をとおして、発言回数やテストの結果だけでは見えない子どもの学びの様子を伝えてくださった。お二人とも真に子どもを励ます評価のありかたを模索した実践報告である。 この号が出る頃、巷はクリスマス・正月を目前にして浮かれているのだろうか。自衛隊のイラク派兵が行われ、あらたな事態が展開しているのだろうか。世界中どこでも戦争に怯えることのない生活が現実のものになりますように。 (N・T) |
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