2003年11月号(通巻第660号)
特集 ● 学校選びで夢はかないますか
●

表紙・写真とことば/岸 康裕(本誌編集委員)
「アルバムづくり」
好きな地域紹介アルバムづくりで、「ぼくのふる里はフランスです」と父と共同で研究発表する大地くん。
●
|
とびらのことば
|
|
本来、自由とは、抑圧された人間の抑圧からの解放を意味しました。しかし、資本主義社会における「自由」は、飽くなき利潤の追求の自由、弱肉強食の自由、競争(激化)の自由を意味し、逆に人間を抑圧する機能を果たしています。
学校選択「自由」化政策は、子どもや親の教育要求から出発したものでしょうか。その願いに合致しているでしょうか。教育の自由を発展させ、教師たちに教える喜びを与えているでしょうか。子どもに学び知る喜びを保障しているでしょうか。学校選びの自由は、親の夢をかなえるものでしょうか。 私たちは、学校自由選択制が、「自由」の名で、学校と子どもを窒息させることを恐れています。 |
●
|
もくじ
|
|
特集/論文1 ● 太田政男
学校選択制・教育特区政策の問題点 特集/論文2 ● 藤田昌士 特集/実践1 ● 岩辺泰吏 特集/実践2 ● 原 登喜夫 特集/実践3 ● 関根達男 総合学習・私たちの提案 ● 山本ケイ子
教育情報・北から南から ● 廣田 健 手仕事のある教室 ● 成田 寛 連載「教育、生活、宮沢賢治」/第8回 ● 三上 満 連載/番外編 ● 風吹ジュン リレー連載「今を子どもとともに生きる」/第68回 ● 吉越良平 連載「思春期の子育て」/第8回 ● 村瀬幸浩 私もひとこと ● 金森敏朗 |
●
|
編集後記
|
|
2003年度鑑賞教室のご案内「和太鼓どんどこ物語」──と書いてあるチラシ1枚を持って会場へ向かう。午後7時。
「あっ、体育館が見えてきた」。 顔を上げると、校舎の最上階の壁面に大きく「夜間学級設置校」の文字。正面玄関に着くと、ドアは全開、電灯も全開という感じでキラキラと輝いていて、思わず“ほっとする”というか、“安心する”というか、足が自然と門の中へ……。そして、「体育館へどうぞ」の大きな文字。 チョッピリ緊張していた私の心が少しずつほぐれていく。 スリッパに履きかえると、「やーぁ、よく来てくれましたねぇ」の声。そこには、笑顔の松崎運之助氏(映画「学校」のモデルになった人)がいたのです。いやあ、何ともあったかい。 公演終了後は、「では、ここで出演者の方々と、記念写真を撮りましょう。では、まずA組の人──」「じゃあ、あと地域の方々──。もう、みんな、うつりましたかー」と司会の松崎氏。一人ひとり大切にされている。 「この学校なら、やっていける……」 こんなセリフがあったけど、本当だなぁー。 * それにしても、文科省の「学校選択制」は腹が立つ。「本校は英語をやる!」と、繰り返す校長……。 (小川) ◇東京都では来年から、一般の教員は3年間で異動・転勤させ、校長のお気に入り教員は同一校に長く勤務させ、気に入らない教員は1年間で異動させる(追い出す)システムを導入することになった。この異動システムで父母の教育への願い(教育要求)が受け止められ、「地域との連携」が進むのであろうか。 ◇学校選択制をいち早く打ち出した品川区では、多くの教員が品川区から他区への異動希望を出しているという。「特色ある学校づくり」政策は、教員を疲弊させ、また、競争に追い込んであるからであろう。 ◇本号の特集テーマは、2年ほど前の特集と同一のテーマです。しかしながら、本号では、商品化される「学校」・「教育」を、子ども・親・教師の立場から批判的且つ創造的にとらえ直す努力が一層前進している様子が鮮明になったと思います。執筆者の皆さん、ありがとうございます。 (古沢) |
●